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2020.05.07
メンテナンス費用が掛かりにくい家づくり
こんにちは!
エコーアートの袴田大地です。
本日のブログでは、「メンテナンス費用が掛かりにくい家」についてのお話と、弊社が取り組んでいるメンテナンス内容について、お話させて頂きます。
メンテナンスについてお伝えしておきたいこと。
まず、1番始めにお伝えしておかなければならないのが…
メンテナンスをせずに、一生もつ家はありません。
皆無です‼
どんなに高価な素材を使い、どんなに高い家でも必ずメンテナンスは必要です。
必然的に、メンテナンス費用も掛かってしまうのが現状です!
家を建てて、なおメンテナンス費用も考慮しなければならない…
そこまで考えて、家づくりをしなければなりません。
なぜ、メンテナンスが必要なの?と思われた方へ!
例えば、車に置き換えて考えてみましょう。
車は、メンテナンスをせずに使い続けることはできませんよね?
ベンツやアウディなどの高級車でも、メンテナンスは欠かせません!
家は、建っているだけで使っていない…そうお考えになられるかもしれませんが、それは間違いなのです。
設備は、毎日のように使われますし、電気も毎日使います!
建物は建っているだけですが、毎日紫外線や雨、風に晒されています。
とりわけ、夏の紫外線は強力で、屋根の上では、屋根材の色にもよりますが…
およそ70℃にもなります。
それは、外壁もほぼ同じこと。
それが、何十年と続くわけです。
当然、劣化してきますので、メンテナンスの必要が出てくるわけです!
設備機器や室内の毎日使用している部分のメンテナンスに費用が掛かるのは仕方がないとして…
弊社では、外部のメンテナンスに掛かる費用を極力抑えようと努力しています。
その努力の中には、素材選びや細かな施工方法に至るまで細部に渡ります。
メンテナンスを極力掛けない家を考えるなら、まずは素材選びから!
最も重要な要素は、素材選びです!
屋根材から見ていきましょう。
屋根材には、瓦やスレート葺き、シングル葺き、板金などがあります。
この中では、陶器瓦と呼ばれる瓦はメンテナンスがほぼ不要です。
上記の写真は、弊社で過去に施工した、陶器瓦です。
瓦には、コンクリート瓦や粘土瓦等もあり、見た目では判別しにくいものです。
陶器瓦は、高価ではありますが目先の費用だけでなく、長い目でトータルコストで見れば、優れた瓦だと言えるでしょう!
他にも、ガルバリウム鋼板という金属板を屋根材として採用することもあります。
このガルバリウム鋼板は、近年、外壁材にも用いられるケースが増えています。
このガルバリウム鋼板(通称:ガルバとよく呼びます)は、耐久性に非常に優れています。
メンテナンスフリーとまでは言えませんが、15~30年は持つのではないでしょうか。
家が建っている環境にもよりますので、一概に何年と言えないのが難しいところですね。
次は、スレート瓦と呼ばれる素材です!
良く見かける、屋根材ではないでしょうか?
実は、1番メンテナンス費用が掛かる屋根材なんです。
10年~15年程で塗装のメンテナンスが掛かってしまうのが難点。
屋根材の中では、最も安価な素材です。
以上、屋根材の素材選びについてでした。
次は、外壁材の素材選びについて!
外壁材には、サイディング、ガルバリウム鋼板、塗り壁、レンガ、木板張り等、大きく分けてこれらの種類があります。
まずは、サイディングから見ていきましょう!
サイディングとは、このように模様の付いた板を張ったような外観です。
この板(サイディング)は、規格の大きさになっており、必ず継手部分ができてしまいます。
その継手部分から、雨が侵入するのを防ぐためにコーキングという処理を施します。
コーキングを打つと、このような感じに仕上がります。
不自然ではないし、防水性も担保されるので望ましい仕上げです!
しかし、このコーキングは風雨や夏の暑い熱にさらされ、冬の冷たい空気に晒されるとクラックがいってしまいます。
10年前後で、このようになってしまいます。
もっと進行してくると、ここから漏水するくらいクラックが大きくなります。
これは、どのコーキングを使っても起こってしまうことなのです。
サイディングを採用するということは、サイディング自体の塗装も必要ですが、コーキング部分も必要であるという認識をお持ちください。
次に、ガルバリウム鋼板の外壁です。
ガルバの建物は、こんな感じです。
屋根の際にも説明しましたが、ガルバはメンテナンス費用が掛かりにくい素材です。
ガルバですので、コーキング部分もほとんどありません。
窓廻りとフード周りにコーキング部分がある程度でしょう!
次に木板張りの建物についてです。
こちらの建物は、塗り壁に木の腰板を張った仕上げです。
木板張りのみで、外壁を仕上げることは稀で、ほとんどが木板張りと異素材を組み合わせた外壁の仕上げにすることが多いです。
木が風雨や紫外線に晒されるということは、防腐剤の塗装のメンテナンスが必須になってきます。
こちらのお宅は、足場を掛けることもなく、塗装できるのが大きなメリットですね!
次は、レンガの家です!
弊社で、約20年前に施工させて頂いたお宅で、レンガをふんだんに採用した施工例がありました。
こちらのお宅は、まだメンテナンスをしておりません。
レンガは、耐熱性に強く、耐久性もあり、メンテナンスはレンガ部分に関しては不要です。
目地の部分に関しては、メンテナンスが必要になってくる部分ではありますが。
このブログを書いたため、懐かしい写真に久々に再開しました。
では、最後に塗り壁の外壁についてです!
塗り壁は、弊社で標準仕様とさせて頂いている素材です。
塗り壁も素材がいろいろありまして、樹脂系のものや漆喰(しっくい)などさまざまです!
樹脂系の中でも種類は豊富ですし、漆喰にも種類は豊富にあります。
もちろん、その中でも安価なもの~高価なものまでさまざまです。
当然、安価なものは汚れやすいですし、高価なものは汚れがとても付きにくい…
考え方は、屋根材と同じになります!
塗り壁材の中でも、汚れにおいてこまめにメンテナンスがいるものと、長持ちする材料とに大きく分かれます。
弊社で採用している塗り壁材は、樹脂系で撥水効果抜群の高価な材料を標準仕様としております!
撥水効果→水をはじく効果のこと。
水をはじくので、基本的に塗り壁が汚れにくいのです!
逆に、水を吸収する塗り壁材は、汚れが付着しやすい素材…メンテナンスが多く必要になります。
色は、約900色の中からお選び頂けるので、お客様から大変ご好評を頂いております。
上記写真は、弊社の施工させて頂いた物件です。
様々なカラーの塗り壁で仕上げているのがお分かり頂けると思います。
基本的に、塗り壁材はコーキング部分が、塗り壁材で覆われているので…
コーキング部分のメンテナンスは不要です。
コーキング部分を塗り壁材が覆って、紫外線や風雨から守ってくれるのです。
ですが、1点だけ…
どうしても、塗り壁材を採用しても、コーキング部分が出てしまうとことがあります。
それは、換気フード周りなんです。
唯一のコーキング部分はフード周り!
この、フード周りの白い部分がコーキング部分なんです。
しかし…
弊社では、この部分にも塗り壁材を付着させて、コーキング部分を守るよう、工夫を施しているのです!
では、順を追って説明しますね。
まず、コーキングは打ってから≒3日程おき、完全に乾燥させる必要があります。
コーキング乾燥後、上記写真のようにマスキングテープを張ります。
コーキングには弱点がありまして…物がくっつきにくい。
水分を弾いてしまうという性質があります。
ですから、コーキングの上から塗り壁材を塗っても、剥がれやすいのです。
そこで、接着を良くするために、プライマーという接着剤をコーキングの上から塗布します。
このような、缶のものですね!
また、プライマーにはさまざまな物があります。
必ず、このプライマーでないといけないわけではありません。
このプライマーを塗布後に、塗り壁材をコーキングの上から塗っていきます!
塗布後は、マスキングテープを取れば、完了です。
たった、これだけのことでコーキング部分のメンテナンスの必要がなくなります!
エコーアートでは、この工程を全てのお宅で行っています。
たった、これだけと言いましたが、フードはどのお宅でも7~10か所程あるので…
作業時間としては、半日弱くらい掛かるんですよ(笑)
ただ、半日のことでメンテナンスの心配が軽減できれば、それにこしたことはないですよね。
あとは、塗り壁材の汚れが気になるタイミングで、メンテナンスを行えばいいでしょう!
ちなみに、弊社でこの塗り壁材を採用したお宅は、ホワイト色ですが、未だに汚れがなく、まだまだメンテナンスは不要な感じです!
ちなみに、築12年経っています。
家づくりは、最初のコストも大切ですが、長い目で見た時のトータルコストもとても大切です。
ただ、安いから…という考えだけで物を考えると、後から費用が掛かってくるケースが多々あります。
家づくりは人生の中のほんの数年ですが、家に住むのは一生です。
メンテナンスのことも考慮した家づくりをして頂きたいと思います。