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2020.02.14
耐震・制震・免震の違い
今回は、地震についてのお話です。
まず、地震の話の前に、弊社のある浜松市は約30年前から大地震が必ず来ると言われてきた地域です。
大地震が来ると言われ、早30年が経ちます。
今では、地震保険の料金が日本で最も高いエリアになってしまいました。
ここ浜松市を含む関東~四国に掛けて東南海地震が来るとも言われています。
大地震の来る可能性についてはこの辺りにして…
では、本題の耐震・制震・免震の違いについてお話します。
耐震構造について
耐震とは、文字のごとく地震に耐える構造のことです。
浜松市でも、地震に対しては、多くの工務店さんが取り入れている構造のこと。
耐震・制震・免震の中では、一番安価にそして簡単にできる構造です。
下記がイメージ画像です。
弊社では、標準で対応している構造です。
この耐震構造や制震構造には、耐震等級という地震に対しての強さを1~3で表したものが関わってきます。
耐震等級3が、最も地震に強い建物となっています。
耐震等級3を確保するために、各工務店やハウスメーカーはさまざまな工夫をしているのが現状です。
耐震等級の詳細の話は、また別の機会にこちらのブログで書きますね!
次は、制震構造についてです。
制震構造について
制震構造 は、地震の揺れを制御する構造です。
弊社では、お勧めの構造になります。
イメージでは、地震の揺れを軽減してくれるという感じ。
弊社では、制震装置の搭載をお勧めしております。
制震装置は、家の大きさに応じて、使用される本数が6本に可能性があります。
イメージとしては、≒32坪程の家の大きさでしたら、恐らく制震装置を4本取り付ければいいと思われます。
制震構造とするためには、制震装置と呼ばれる機械を壁内に設置する必要があります。
今では、いろいろな 制震装置も出ておりますが…
使うべき制震構装置と、使用してはならない 制震構装置がございます。
筋交い型の 制震構装置を弊社では、お勧めしております。
筋交い型の制震装置は下記写真のようなイメージです。
この制震装置は、柱と土台、柱と梁に応力が掛かる装置になります。
ちなみに、弊社で採用している、制震装置。
制震構装置は、信頼の置ける物を採用することが大切ですね。
免震構造について
免震構造とは、地震の揺れを受け流す構造のことです。
特徴は、やはり費用が大きく掛かってくることですね。
その変わり、揺れを感じないので大地震が発生した際も、建物が受けるダメージが少ないことが上げられます。
ただ、費用がとても掛かります!
家づくりの費用に、余裕がある方はやってみてもいいかもしれません。
ちなみに、弊社で免震構造としたお客様は、未だにおりません。
浜松市エリアでは、数多く新築住宅が建っておりますが…
おそらく、ほとんど免震構造を採用したお宅もないのではないでしょうか!
一時期、一条工務店さんが免震構造を売りに出しておりましたが…
今では、一条工務店さんも「免震構造」と言わなくなりました。
高性能な制震装置も出てきましたし、費用を掛けて免震構造とする必要もないのでは…?
と言うのが、住宅業界の現在の考え方だと思いますし、私もそのように思います!
熊本地震から学んだこと
2016年4月に「熊本地震」が発生しました。
この地震は「震度7」が2度あり、前震と本震に分けられた、想定外の地震と言われました。
過去の地震を振り返ってみても、「震度7」が2回来た事は、なかったのではないでしょうか?
大昔まで遡り、過去の文献を読み漁れば、そのような話はあったかもしれませんが…。
この震度7が2回来たことにより、日本の地震に対して、最高等級である「耐震等級3」の家が実際に倒壊しています。
原因としては、1回目の「震度7」では、建物はしっかり耐えたのですが、釘等が大きなダメージを受けて緩んでしまい…
そこに本震である「震度7」が来て、建物が耐えられなかったということです。
想定外のリスク管理をするにも、地震に対してはやはり、「制震装置」が望ましいのではないか、と私は考えます。
弊社ホームページの中に、耐震のことを分かりやすくまとめたページがあります。
熊本地震とも絡めた内容になっておりますので、こちらも合わせてご覧頂くと、より理解が深まるかと思います。
「こちら」も合わせて、ご覧ください。
まとめ
今は、想定外のことも起こりうる時代です。
新型コロナウイルスも、その1つだと思います。
浜松市に限らず、日本は地震大国とも言われていることから…
家を建てる際は、どのようなテイストの家であれ、地震に対してしっかりとした知識のあるハウスメーカーや工務店に、話を聞いてみることをお薦めします。
地震は、家を奪うだけでなく、室内に人がいれば人命も奪ってしまいます。
家づくりは、「命に関わること」だと考え、私達はお客様の家づくりに関わっています。