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2022.06.11
家づくり「打ち合わせ」の流れ
こんにちは!
家づくりをお考えの皆様のお役に立てるような内容のブログを心がけております、浜松市の工務店で「エコ―アート」の袴田です。
今回のブログでは、家づくりの「打ち合わせ」の流れについて説明します。
打ち合わせの流れという言葉が、ややこしいので端的にお話しますと、どのような順序で何をどのタイミングで決めていくか?という内容です(^0^)
まず、流れをお話する前に、家づくりの打ち合わせには2パターンあります。
①工事に着手(着工と言います)する前に、全て決定してから、工事に着手する住宅会社。
②ある程度のことだけを決定して着工し、工事の進捗状況を見ながら打ち合わせを進めていく住宅会社。
住宅会社によって、上記の2つに分かれます。
①は、住宅展示場にあるような大きなハウスメーカーや年間に数十棟建てている工務店に多いように思います。
②は、年間に建てれる棟数に限りがあるような小さな工務店に多いと思います。
ちなみに、私は現在、工務店を営んでおりますが、過去にはハウスメーカーにも勤務していたので、両方の目線でお話しますね!
なぜ、①と②に分かれるのか?
打ち合わせの流れにも関わることなので、まずは①と②に分かれる理由からお話します。
理由はズバリ、建築会社側の都合です!
えっ?と思われる方も多いと思います(>_<)
一生に一回の家づくりなのに、住宅会社の都合で決められてしまうんですか?って感じますよね。。。
でも、それが現実なのです。
ただ、①のハウスメーカーや工務店も理由があって、①のようなスタンスで進めています。
理由は、棟数が多いため、工事中に打ち合わせをしていると、物が決まっていなかったり、打ち合わせ内容が各職人さんに伝達できていなかったり、図面への記載ができていなかったりすると、現場が混乱して進まないからです。
建築は、工事の工程も関係してくるため、Aの工程が完了していないとBの工程に進めないなどの兼ね合いもあります。
各職人さんにも都合があるので、少しの遅れが大きな遅れになり、結果的に工事請負契約時に結んだ工期に間に合わない…お引き渡し時期が遅くなるなど、お客様にご迷惑をお掛けすることにもなってしまうのです。
お引渡し時期が延びる=アパート代やつなぎ融資など、お金の負担が増えるケースが多いです(>_<)
また、①の方が細かな納まりや、配管配線経路を考える上で最も深くまで建物のことを考えて検討できるなぁというのもありますね!
②の場合は、現場の進捗状況に合わせながら、打ち合わせを進めていくので、工務店側は常に「○○をいつまでに決めないといけない」と考えています!
工務店側は、決定した段階で発注をかけるので、実は負担が大きいのです。
現場の進行状況と物の納期を逆算して、発注しなければなりませんからね。。。
棟数が限定されているので、現場も混乱なくできるのかなと思います!
そして、私はお客様の立場からすると、②が理想だと思うんですよね(^0^)
お客様も何千万もする買い物なので、①では図面だけ見て決めるしかないため、現場を見てイメージして決めることができる②の方が、望まれる方が多いと思います。
しかし、昨今の業務改善や勤務時間の是正など国から会社側に求められ、①のやり方で考える工務店もあるなぁという印象を受けます。
①②共に、メリットやデメリットがあるため、トータルで考えるとどちらがいいとは言えませんが、エコーアートではお客様目線で考えた②で、打ち合わせを進めております(^0^)
打ち合わせの流れ①(間取り編)
では、家づくりの「打ち合わせ」の流れについて説明しますね!
まずは、1番初めは「間取り」を決めます(^0^)
間取りは、ご予算とご要望の兼ね合いや、敷地条件や法規制など加味した上で考えられます!
住宅会社側は、間取りを考えつつ外観デザインも同時進行で考えていくことがほとんど。
この瞬間が、家づくりの中で、1番楽しい時間かもしれませんね♪
出てきた間取りに対しては、修正を頼むことも可能です。
また、この際に概算の「資金計画書」が出てくることも多いと思いますよ!
資金計画書とは、家の費用はもちろんのこと、土地の費用やその他諸経費まで含めたトータルで掛かる費用が記載された資料です。
この資金計画書とご予算と、間取りを見ながら、ご検討頂く形ですね。
先程の①のハウスメーカーさんは、この段階で「工事請負契約」を交わすことがほとんどです!
②の工務店では、この段階で「設計契約」を交わすことが多いと思います!
これも会社によりますので、一概には言い切れませんが…。
ちなみに、エコーアートでは設計契約を交わします。
打ち合わせの流れ② (外部編)
工事請負契約、もしくは設計契約を締結後の打ち合わせの話です。
間取りと外観が決まりましたら、外部から決めていくことが多いかもしれません。
外壁の色や素材、屋根材の色や素材、サッシ(窓)の外側の色や大きさ、玄関ドアの形状や色、取手の形状などでしょうか。
この際、ハウスメーカーや工務店によっては、その素材ですとオプション仕様になります…ということで追加で費用が発生するケースがあります。
ご注意くださいね。
窓廻りに装飾を施すこともできるので、ポイントでオシャレになりますよ♪
窓下にレンガを埋め込んだり、窓下に枕木を施したり…装飾にも種類がありますよ♪
ハウスメーカーさんは必ず確認があるのですが、雨樋の色の打ち合わせをするケースもあります!
外部が固まりましたら、次はサッシのガラス(型ガラスor透明ガラス)を決めます!
また、ガラスと同時に室内側のサッシ枠の色、大きさも合わせて決めていきます。
外部が固まったので、室内の仕様決めに移っていきます!
打ち合わせの流れ③(室内編)
室内の打ち合わせでは、まずは床材を決めます!
各ハウスメーカーや各工務店によって、標準仕様とオプション仕様が必ずあります。
また、合板フローリングと無垢フローリングにはそれぞれ、メリットデメリットがあります。
ご予算も含めて、慎重に検討した上で決定してくださいね(^0^)
この際、素材だけでなく色も決めましょう!
床材を決める前に、「こんなリビングにしたい」などイメージ画像がありましたら、設計担当やインテリアコーディネーターに渡して頂くことをお薦めします。
床材一つとっても、似た色で塗装したとしても、素材感が違うとイメージ通りのリビングにならないケースもあります!
オプション仕様になってしまうかもしれませんが、イメージ通りのリビングにされたいのであれば、同じ床材をご採用頂くことをお薦めします(^0^)
1点注意事項ですが、床暖房をお考えの場合は、床材を決める前に担当者の方にお伝えください。
床暖房に対応した床材、未対応の床材があるためです(>_<)
床材が決定しましたら、次は室内建具(扉)です!
建具には、素材感を生かした木製建具、制作建具、価格を重視したシート張りの建具があります。
ガラスがあるタイプの建具もあり…ガラスにはチェッカーガラスやレインガラスなど数種類あります!
また、建具は形状(彫り込み形状)が異なるものもあるため、ご予算と相談しながら決定頂きます。
建具が決まったら、次は建具の色を決めます!
既製品の色や、着色する場合はお好みの色を数百色の中からお選び頂くなんてこともありますよ♪
順序は住宅会社によって前後するのですが、この辺りで1,2階の電気図の打ち合わせをするケースが多いです。
照明器具の位置や、スイッチ、コンセントの位置、換気扇の位置などを決めます。
この辺りは、住宅会社がたたき台として作成してきてくれたものを基に打ち合わせを進める感じですね♪
標準のコンセントの数などありますので、用途や使い方をイメージして決めてください!
電気図の打ち合わせも完了しましたが、まだまだ続きますよ~♪
打ち合わせの流れ④(設備編)
次は、お待ちかねの設備編です♪
キッチン、ユニットバス、トイレ、洗面台などです(^0^)
各住宅会社によって、それぞれの設備の標準仕様が決まっており、まずはその説明を受けてください。
標準仕様の中から、機能性やメリットデメリットを考慮して選んで頂いてもいいですし、オプション費用が掛かるのを承知で、初めからグレードの高いものをご覧頂いても良いと思います!
例えば、全ての設備がLIXILさんで統一されている標準仕様であれば、1日で見て回ることも可能ですが…
住宅会社によっては、各々でメーカーが異なる場合もあります。
メーカーが異なる場合は、数日に分けて行かれることをお薦めします。
時間に追われると、投げやりで決めざるを得なくなってしまいます(>_<)
そうならないようにお気を付けください。
注意事項が2点。
・各メーカーのショールーム見学で決めたものは、あくまでも見積に反映されるものであり、決定ではありません!
後日、変えて頂いても構いませんし、住宅会社が決めて欲しいタイミングまでに何度変更しても基本的にOKです。
ただ、何度も変更すると、住宅会社側も分からなくなってしまい、発注ミスの原因になりかねません。
変更回数は極力少ない方がミスの原因になりにくいでしょう!
・各メーカーのショールームには、何度見学に行っても構いません。
予約制のショールームが大半なので、必ず予約を取ってから行かれてみてください。
ショールーム見学が終わると、各設備の見積もりが出てきて、標準仕様との差額がオプション費用として、計上されます。
打ち合わせの流れ⑤(タイル、クロス編)
最近流行りの造作洗面台や造作キッチンがある場合、タイルはこのタイミングで決めることが多いと思います♪
造作洗面台の場合、タイルと同時にお好みの洗面ボウルと洗面水栓を決めます。
玄関土間がタイルの場合、ここでタイルを決めることもあるでしょう!
住宅会社によっては、玄関タイルは外部仕様の決定の際に決めるところもあると思いますよ。
タイル系が終わりましたら、お楽しみのクロスです♪
ハウスメーカーさんは必ず、ここで…もしくはこの前の回辺りからコーディネーターさんが入ってきます!
コーディネーターさんと相談しながら、楽しく決めましょう♪
クロスのメーカーもたくさんありますので、サンプルをもらってご自宅で吟味してから打ち合わせに臨みましょうね。
クロスの決め方のコツは、メインクロスを決めて、アクセントを付けたい部分を先に決めた後、まわりをイメージしながら…また好みに合ったクロスを選ぶと決めやすいかなと思います♪
クロスが決定したら、次は照明器具ですね!
照明器具は、メーカーの物もあれば、今はインターネットで購入することも可能です♪
金額が大きいので、ネットで購入するとポイントが貯まるメリットがあります。
半面、ネットの商品は保証がはっきりしておらず、何かあった際はお客様がリスクを負うケースもあるため、ご判断はお客様ご自身でして頂いた方が良いと思います。
注意点は、各照明の明るさです。
LED器具がほとんどですが、60W相当、100W相当などの表記があり、それが対象室に合致した明るさなのか?という点です。
この点は、設計担当者と話して決めて頂ければと思います。
お客様ご自身で購入される際でも、
カーテンは、まずはカーテンレール選びからスタートします。
レールが決まったら、次はレースカーテンと厚手のカーテンを選びます。
各部屋のインテリアをイメージしながら、生地を決めましょう♪
コーディネーターさんに相談すると、色と色の組み合わせなど加味して考えてくれるので、スムーズにいくのかなぁと思います。
家の内部もカーテンで終わりです!
打ち合わせの流れ⑥(外構工事編)
最後に、また外部に戻りまして、外構工事の打ち合わせです!
外構工事で真っ先に打ち合わせをする内容は、ご要望とご予算です!
この時点で、家の打ち合わせが完了しており、金額が出ているはずです。
外構費用として、予算を組んであると思いますが、家部分で予算をオーバーしている方も多く、どこまで外構工事で出来るのか?
ご要望を相談をしながら…というところでしょうか。
駐車場の土間コンクリートを打ちたいのか?
門袖をやりたいのか?
植栽を植えたいのか?
想いは様々だと思います。
出来ること、出来ないことを考えて、ご予算の範囲内で外構工事を完成させて、近隣でも目を惹く外観にしましょう♪
打ち合わせの流れ⑥(番外編)
ハウスメーカーでは行われていませんが、ごく一部の工務店では家具の打ち合わせを行っております。
家をお好みのテイスト通り仕上げても、家具が変ですと全く異なった空間になってしまいます(>_<)
それほど、空間デザインには家具は大きな役割を果たします!
ダイニングテーブル、ダイニングチェア、ソファ、リビングテーブルなどは抑えておきたいポイントの家具ですね。
では、最後に2つ満足のいく家づくりをされるために、抑えておきたい2つのポイントをご紹介します!
ポイント①
ハウスメーカーや年間棟数の多い工務店では、これらの打ち合わせを5~8回程度で決めることが多いです(>_<)
私もハウスメーカー勤務時代に経験がありますが、お客様は朝9時~夜10時頃まで缶詰で打ち合わせをしていました。
悩みたい時間も欲しいと思うのですが、皆さんその時間内で決めていましたね。。。
また、最近のお客様から聞いた話なのですが、既定の打ち合わせ回数をオーバーすると、1回の打ち合わせで+数万円費用が発生するということを聞きました(>_<)
この辺りは、契約前の打ち合わせの段階で、確認しておきたい項目ですね!
ちなみに、エコーアートでは1回の打ち合わせ時間は約2時間で、回数で言うと平均25回くらいの方が多いでしょうか。
もちろん、追加で費用は頂いておりません。
上棟後も、家の内容で打ち合わせをしているので、結構ギリギリまで打ち合わせをしているイメージですね♪
今まで何十回とお施主様とお会いしているので、打ち合わせが終わるのが寂しく感じるくらいです(>_<)
ポイント②
打ち合わせでは、さまざまな物を決定しなくてはなりません。
物を決定するタイミングは、住宅会社に相談しましょう!
いつまで悩んでもいいか?
一生に一回の家づくり…悩むことも決めるためには必要な時間ですよ!
工事の工程や手配、発注するタイミングや納期にも関わってくるので、ご自分で判断せず、担当者に相談してみましょうね(^0^)
最後に
家づくりは、ほとんどの方が一生に一回、経験するかしないかだと思います。
ほとんどのお客様が分からないことだらけです。
ですから、恥ずかしがらずに分からないことは分からないと担当の方に納得できるまで聞きましょう。
分からないままにすると、どこかで住宅会社と行き違いになり兼ねません。
よく空気を読んで…とか、まぁ大丈夫でしょ?とお考えの方がいらっしゃるかもしれませんが、話が見えているのと見えていないのでは、全く違います。
分からないことは、分かるまで私達、住宅会社側も聞いて頂きたいです。
十数年この業界にいて一番感じることです。
次回も、また家づくりをお考えの方のお役に立てる内容のブログを書きたいと思います。
最後までお読み頂き、ありがとうございました(^0^)
有限会社 エコ―アート 取締役 袴田 大地
大学の工学部建築学科卒業後、名古屋にて大手ハウスメーカーに営業職として勤務。
その後、地元に入り、エコーアートにて営業、設計、現場管理、広報を業務として行っている。
取得資格:1級施工管理技士、2級建築士、ライフスタイルプランナー